高認(高等学校卒業程度認定試験)に合格すると、大学や専門学校の受験資格が得られます。企業などへの就職にも有利になるので、中卒の方にはぜひともおすすめしたい試験です。
ただ、受験すると言っても勉強は必要ですし、その際独学だとなかなか学習をすすめるのが難しいので予備校に通うことが多いです。
しかしシングルマザーなどの場合、生活にいっぱいで高認予備校に通う余裕がないこともあります。
そこで最近、行政によって、高認受験のためのひとり親支援制度が設けられました。
今回は、この高認試験受験のための、ひとり親支援制度について解説します。
ひとり親世帯の貧困問題と高認
近年、ひとり親世帯の貧困問題が社会問題となっています。
このことは、現代日本の学歴社会とも関係があります。
というのも、現代の日本にも、中卒の方はかなりたくさんいますが、中卒と高卒とでは、就職などの待遇に相当差があり、生涯年収にも数千万円の差が生じてくることが多いのです。
そこで、中卒者または中退者でも高卒者と同等の扱いをしてもらうための一つの方法として、高認(高校卒業認定試験)の利用が考えられます。
高認に合格すると、大学や専門学校、短大等の受験資格が与えられるばかりか、多くの企業で高卒者と同等に扱ってもらえるなど就職に相当有利になるのです。
ひとり親にもおすすめの高認予備校
ただ、シングルマザーなどの場合、独学で高認試験の勉強を続けるのは非常に困難です。
小さい子供がいて仕事もあり、日々の生活だけでもいっぱいいっぱいなのに、さらに高認合格のための勉強の計画を立てて、コツコツと学習をすすめていくなど、ほとんど不可能でしょう。
このようなときは、必要十分な質量の勉強についてカリキュラムを組んでくれて、自分のペースで学習をすすめることができる高認予備校の利用がおすすめです。
高認予備校の通信コースなら、高認合格に必要十分な勉強を、生活様式に合わせたスタイルですすめることができます。
高認予備校受講費用支援の内容
しかし、高認予備校に通うにも費用がかかります。
ひとり親世帯は収入も考慮する必要があるため、予備校を利用して勉強をしたいと思っても、お子様との生活を最優先にされる方も多いかと思います。
そのため行政は、シングルマザーなどのひとり親が、より良い条件で就職や転職ができるように、高認受験の支援制度を始めました。
具体的には、一定以下の所得の中卒資格のひとり親で、高認合格を目指している方に、高認予備校の受講費用の6割(上限15万円)までを補助する制度となっています。
この事業を実施しているのは、都道府県や市、福祉事務所設置町村になりますので、詳細については、ご自身が居住している市または町村在住の方は都道府県の、児童福祉課やひとり親家庭福祉主管課に問い合わせて相談してみましょう。